抜釘手術後の経験談
先日、左手首骨折の手術後の抜釘(ばってい:骨を固定するプレートとボルトを抜く)手術をしました。結果、抜釘手術をして良かったです。
私の場合、骨折の手術後、半年経過しても手首の違和感が取れず、手首をねじる際に痛みがあり可動域も制限されていたからです。
もし、手首骨折・抜釘手術のプレートとボルトを抜く手術をしようかと悩まれている方などに、少しでも参考になればという思いで、書き記しておきます。
記載した内容は、私自身が実際に体験したもの及び実際に主治医がおっしゃったことに基づき記載しています(手術及び入院、リハビリは、大分県中津市 某整形外科病院で実施)。
そもそも抜釘(ばってい)手術とは?
事故や転倒などにより、骨折した際にずれが大きい場合、骨をプレートとボルトで固定するために手術を行ないます。
リハビリを早く開始することができるメリットがある為、最近の手術はその方法が主流です。
骨折の手術後、手首などの上肢の場合、半年くらい経過すると、骨がくっついてきますので、その後はプレートとボルトは役目を終えることになります。
そのプレートとボルトを体内から抜き出す手術のことを抜釘(ばってい)手術、もしくは抜釘術といわれています。
役目が終わったプレートは除去すべき?メリット、デメリットは?
メリット
①違和感や痛みからの解放
金属のプレートとボルトが体内に入っていると、手首を曲げる時などに違和感や痛みを生じる場合があり、可動域が制限される場合もあります。
私の場合、手首をねじる時に痛みがあり可動域も制限されていました。
②暑さや冷たさからの解放
金属は、一般的に熱を通しやすい性質があり、暖房器具の近くにいるとプレートを埋め込んでいる部分が周りよりも熱く感じる場合があります。一方、冷房などの冷気にさらされると、プレートを埋め込んでいる部分が周りよりも冷たく感じます。それによって体調を崩す場合もあるのです。
私もこの経験をしました。冷房に当たると、手首がより冷たく感じ、固く重い感じがして、曲げにくく関節が固まっている感覚がありました。
③もし抜釘手術をしないとどうなる?適切な時期ならば、比較的安全にプレート除去は可能
抜釘手術の必要性について、将来的に感染などのリスクをなくすためにもプレートとボルトの除去をすることが望ましいと、手術前の説明で主治医から説明がありました。
もしも、プレートとボルトを取らずに何年も放置していると骨とくっついてしまい、取ることが困難になってしまうそうです。無理に取ろうとすると再骨折や、ボルトの一部が欠けて取れないままになるというリスクもあるそうです。
特に若い人の方が、骨にくっつきやすいので早めに取った方が良いとのお話も聞きました。
デメリット
①手術そのもののリスク
高齢者の場合、手術そのものが体力的に負担になる可能性があります。
また、手術による神経損傷などの合併症の可能性もゼロでは無いそうです。
②抜釘手術の費用がかかる
抜釘手術(プレートとボルト除去)の費用としては、手術代と入院費がかかります。
手首骨折の手術時と、大まかには同じぐらいかかると思った方が無難です。
入院期間が短くなれば多少は安くなります。
会社などに限度額適用認定証を申請して病院に提出すれば、個人負担限度額までとなり、多少軽減されます。
保険などに入っている場合は、加入条件等により保険が出る場合もあるので確認しましょう。
手首骨折の抜釘手術時の入院期間
一般的には、抜釘手術の入院期間は、一週間程度です。
手術後の経過が良い場合、患者さんの希望によっては、早めることが可能なことがあります。
しかし、出血が続いている場合は、傷口からの感染リスクがある為、入院していた方が無難です。
手首骨折の抜釘手術の時期
抜釘手術の時期としては、骨折の手術後、手首などの上肢の場合、半年~1年以内で、抜釘手術ができるようになります。ただし、骨がしっかりくっついていることが条件になります。主治医の判断を仰ぎましょう。
年齢や手首の違和感や痛みなど、個人差があると思いますが、プレートを除去しないという選択もあるようです。
抜釘手術は半年~1年以内の理由:チタン製のプレートとボルトは、骨とくっつきやすいため
思い返してみると、骨を固定していたプレートはチタン製でした。
現在は、チタン製が主流らしいですが、ステンレス製などと違い、骨とくっつきやすいそうです。その為、骨折の手術の半年後~1年以内に手術した方が良いという理由と一致しており納得しました。
手首骨折の抜釘手術後のリハビリ
リハビリは、抜釘手術後、翌日から始まります。
傷口の痛みがある為、少しずつ可動域を広げる感じで無理なくリハビリをしていただけました。
とてもありがたかったです。
抜釘手術後の仕事復帰は?
抜釘手術の2週間後が抜糸になります。
抜糸以降は、重いものを無理に持たないことや、手首に体重をかけないようにすることなど注意が必要なことはありますが、特に制限がなくなる為、抜糸をすればおおむね仕事復帰ができるそうです。ただし、重労働をしている方などは、主治医の判断を仰いでください。
実際に私も主治医から言われました。事務職ならば、抜糸をすれば職場復帰ができますと。
まとめ
私が経験した手術の比較まとめをつくってみました。
骨折時の手術 | 抜釘(ばってい)手術 | |
痛みの度合い | 手術後、痛み止めが無いと眠れない程度の痛み | 痛み止めが無くても眠れる。骨折時の10分の1程度の痛み |
手首、指の腫れ | 手術後の腫れがひどかった | ほとんど無し |
手指の動き | 親指にしびれがありリハビリ継続により、ようやく動くようになった | 手術後からすべての指が動かせる |
ギプスなどの固定 | 入院期間中、ずっとシーネという固定具をつけていた。肩や肘の痛みや拘縮も出ていた。 | 固定無し。身体への負担無し |
入院期間 | 2週間程度 | 1週間程度 |
骨折時の手術と比べると、抜釘手術は、傷口の痛みだけなので、微々たる痛みです。抜釘手術後の回復は、とても早いです。
私の経験からすると、年齢や手首の違和感や痛みなど、さまざま個人差があると思いますが、主治医にご相談し、適切な時期での抜釘手術をした方が良いと思います。
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