〜7月読書倶楽部レポート〜死を見つめて、生の意味を問いなおす。「人生の目的」を分かちあう読書会

人生の生き方

昨日は、月に一度の読書倶楽部の日でした。

今回も、心がふわっと温かくなるような、深くて優しい会話がたくさん生まれました。

手にした本は「人生の目的」。

実はこの本、Yさんから教えてもらって私が購入し、6月の読書倶楽部のときにNさんにも紹介したものでした。それがなんと、Nさんも1ヶ月のうちにこの本を手に入れてくださっていたんです。感動してしまいました。

そこで今回の読書会は急遽、全員で同じ本を読むことに決めました。

この本が問いかけてくるのは、「限られた人生の中で、何を大切に生きるのか」ということ。

孤独や老い、別れ、そして生きることの苦しさ。どれも誰もが一度は向き合う普遍的なテーマが、仏教的な視点も織り交ぜて静かに語られている本です。

「欲望や日常の些事に流される中で、私たちはなぜ生きるのか、唯一の目的とは何なのか」。

ページをめくりながら、私の中にも静かに問いが生まれていきました。

読書会のなかで印象に残ったのは、Nさんのある言葉。

「これまで、生き急いでいる感覚はなかったけれど、この本と出逢って初めて“死ぬまでに本当にしたいこと”をゆっくり考えられた」と話してくれたのです。

Nさんは「大切な人たちと幸せな時間を、少しでも長く紡いでいきたい」と、しみじみ話してくれました。

その声には、静かな決意とやわらかい温かさがにじんでいて、画面越しでも場がほっと和らいだのを私も感じ取りました。

私自身も、50代後半に差しかかり、死というものをだんだん身近に感じるようになりました。

「だからこそ、今この瞬間を大切にしたい」と、改めて思わずにはいられません。

「明日が当たり前に来る保証はどこにもない」

そんな不確かさのなかで「今日、幸せを感じることを心がけよう」と、改めて感じました。

今回は「孤独」についての語り合いも、とても印象的でした。

「一人で生まれ、一人で死んでいく」

誰かとどんなに寄り添っても、自分だけの心の奥は誰にも触れられないという私の言葉に、NさんもYさんも、自分の孤独や胸の奥の気持ちを素直に言葉にしてくれました。

Yさんは、「毎日小さなお子さんと一緒にいても、ふっと寂しさを感じてしまう」と話してくれました。

一番近くにいる家族でさえ、思いや考えは重なりきらない。

そのもどかしさや、分かり合おうと努力する日々。

「寂しいと感じる自分も、まるごと認めてあげていい」

Yさんのその言葉に、私はなんだか救われるような気持ちになりました。

私も、全部の思いを誰かに正確に伝えることなんてできないもどかしさを、何度も経験してきました。

だからこそ、その小さなすれ違いや、分かり合うための歩み寄りが、実は人生を支えてくれているんだなぁと、静かに実感しています。

「人生は苦である」

これは仏陀の教えのひとつですが、その苦しみや不安すら、「みんなが通る道」なんだ、と今回あらためて思いました。

「当たり前の日々」は、よく考えたら本当に特別な時間です。

毎日が不確かで、明日何が起こるかわからない世界だけど、いま「ありがとう」と伝えられる瞬間がどれだけ大切なものでしょうか。

誰かと比べることなく「自分の人生を自分の歩幅で歩んでいいんだよ」と、小さな勇気を胸に灯すことができました。

今回の読書会は、知識を得たり考えを深めたり、でもそれだけじゃない、「本を通じてお互いの人生や、感じていることを素直に手渡し合う」特別な時間でした。

こうして書きながら、あの優しく温かな対話の余韻が、また私の心に戻ってきます。

一冊の本が紡いでくれる気づきや、つながり。

その素晴らしさを、これを読んでいるあなたにもぜひ体験していただきたいです。

Nさん、Yさん。ふたりとこの本を読み、分かち合えたことに改めてありがとう。感謝でいっぱいです。

このご縁に出会いに感謝です。

そして、読書会を通じて、これからも新たな気づきや温かなまなざしが生まれていきますように。

誰しも違う人生を歩みながらも、思いを分け合い、支え合うことはできます。

私たちの場だけでなく、きっとこの記事を読んでくださっているあなたにも、小さな勇気がともりますように。

また次回の読書倶楽部では、この本の続き、後半部分に焦点を当てて読むことにしようと決めました。

あっという間の素敵なひとときでした。いつもありがとうございます。

次回もとっても楽しみにしています。