〜6月読書倶楽部レポート〜生と死、感謝と謙虚さ~名著に学ぶ心の整え方~

人生の生き方

今日、月に一度の読書倶楽部を開催しました。

今回も、心がじんわり温かくなるような、深い話がたくさん飛び出しました。

参加者それぞれが持ち寄った本と、そこから生まれた気づきや感想、そしてみんなで交わした対話のエッセンスを、ここにまとめてみたいと思います。

中村天風『運命を拓く』~積極的な心が運命を変える

まず私がご紹介した本は、中村天風さんの『運命を開く』。

天風さんは結核を患い、死を覚悟するほどの苦境から修行の旅へ。その途中で出会ったヨガの聖者によって病を克服したという、まさに「運命を切り開いた」人。

この本には、「人生は本来、美しく、楽しいもの。消極的な言葉や態度は手放して、積極的な気持ちで生きよう」というメッセージが詰まっています。

天風さんは「気」の力を意識的に動かすことの大切さを説き、心の状態が運命を左右する、と伝えています。

「運命の誦句」という言葉も印象的。

感謝や歓喜を多く持つことで、宇宙から最高のものが受け取れる、というのです。

ヨガや瞑想を通じて心を整える実践法も紹介されていて、松下幸之助さんなど多くの著名人にも影響を与えたという方の本の紹介をさせていただきました。


『ずっとやりたかったことをやりなさい』~豊かさと罪悪感のワーク

もう一人の参加者が紹介してくれたのは、現代の著書から「ずっとやりたかったことをやりなさい」という本。

誰でも平等にその豊かさを受け取れる、という一文に心を打たれたそうです。

ここから「持ちすぎることへの罪悪感」について話が発展。

仏教的な「欲望は際限がない」という視点や、現代の環境問題、他者や自然を支配しようとすることの危うさも話題に。

一方で、「持ちすぎることへの罪悪感がない」という意見もあり、「サービス提供で得る対価はウィンウィンであり、搾取ではない」という結論に。

価値の提供はお金以上のものがある、という認識が深まりました。

さらに、「モーニングノート」や「アーティスティックデート」など、自己確立や創造性を高めるためのワークも含まれているそうで、みんな興味津々でした。


『徒然草』~700年前から続く人生の知恵

もう一人の方が紹介してくれたのは、兼好法師の『徒然草』。

現代語訳で読みやすくなったこの本は、今でいうブログやエッセイのようなもの。

700年前の人間の本質が、今とほとんど変わっていないことに驚かされます。

「他人の悪口は気にしなくていい」「世間のうまい話は信じるな」など、現代にも通じる教訓がいっぱい。

仏教の「諸行無常」が全体を貫いていて、「すべては移り変わるものだから、しなやかに生きよう」というメッセージが心に響きます。


共通するテーマと深まる対話

本に共通していたのは、「心のあり方」が人生に与える影響の大きさ。

そして、「生と死を意識することで、今をより豊かに生きられる」ということ。

また、欲望や豊かさに対して「謙虚さ」を忘れないこと、今生きていること自体が奇跡であり、感謝の気持ちを持つことの大切さも共有されました。

普段なかなかできない、こんな深い話を気兼ねなくできる時間が、私たちの心のオアシスになっています。


これからも続く、心を耕す読書倶楽部

最後に、参加者みんなで「この読書会を月1回続けていこう!」と語り合いました。

互いの学びや気づきを分かち合う時間を、これからも大切にしていきたいと思います。

今日も、皆さんにとっても、心に小さな灯りがともる一日になりますように。